CLO就任1年を経て、改めて活動を振り返る

じげんの「オフィス移転プロジェクト」において、
Chief Lifestyle Officer(以下CLO)の立場で企画立案からデザイン監修まで、トータルで担当した水嶋ヒロ氏。
CLOとしてオフィスプロデュースで最後まで大切にしたこと。
彼の目からみたじげんの姿とこれから。
そして、そもそもなぜCLOを引き受けようと思ったのかーー。
これまでなかなか発信の機会がなくメッセージとして外部に多くは語られなかったことについて、
移転プロジェクトが完了した今、改めて訊きました。

後編では、CLOとしてご自身の意思決定を振り返り、これからのじげんとどう関わっていきたいかお話いただきました。

水嶋ヒロ氏がCLO就任に寄せる思いとは? 【後編】

1人が選ぶものと家族で選ぶもの
水嶋ヒロCLOの考える最良の意思決定


-水嶋さんは俳優業に留まらず、映画やライブ製作など多岐に渡るコンテンツやプロジェクトをプロデュースし、ご活躍されています。これまで、それぞれの節目で多くの決断を下してきたと思いますが、最良の意思決定とは?

水嶋氏)難しいですよね。答えになるか分からないですが、一人のときと家族や組織がある状態での意思決定は違うので、まず大切にしたいのはコミュニケーションの手順だと思っています。もちろん毎回全員の意見が一致するとは限らないんですけど、まずは訊く。そして、本当に自分がやりたいと思ったり、逆に違うと思ったりしたことは、勇気を持って伝えるということではないでしょうか。

自分の場合、高校生くらいまではずっと自分中心で、相手を考えたコミュニケーションをちゃんと取ってこなかった過去があって、凄く反省しています。でも、大学時代からそれまで積み上げてきたものはプライドを全部捨てて、苦手な人付き合いとも大好きになろうとか、相手のいいところをちゃんと見て、素晴らしいと思ったことは声に出して伝えるとか、基本的なことを意識し始めたんです。他の人にとっては当たり前かもしれないですが、人との接点を豊かにしようとすること自体が、僕にとってはひとつの勇気でした。

-そこから変化はありましたか?

水嶋氏)変わりました。人生のなかでも、あの頃は大きく人の輪が膨らんだタイミングだったと思います。その成功例があったからこそ、モデルの世界に飛び込んだり、俳優になるべきだと思ったり、そして結婚を機に自分で事務所を起ち上げたりとか、あとあとの決断力にもつながっていったと思います。

今振り返ると、それらのひとつひとつがとてもリスクが高いものばかりで、その過程では泣くほど辛いことが毎日続いたこともありました。でも、最終的に自分も周囲も笑顔になれたのは、自分自身を信じて意思決定したからだと思うんですね。勇気を持って自分で選んだから見れた世界がやっぱりあるので、家族でも組織でも、自分が本質的に良いと思った選択肢を選ぶ。逆に合わないと思ったら、「合わない自分を認める」という勇気も必要だと、今は思います。

自分の人生って思ったときに、ある程度エゴイスティックな部分も持っていないと、本当につかみたいものもつかめなくなるときもあると思うので。申し訳ないと思う一方で、「嫌われてもつかむ」と腹を括って、その代わり、決断したことは責任を持ってやり通す。その意思決定により、もしかしたらどこかで悲しむ人がいるかもしれないですが、もしその時そこで我慢をさせてしまったとしても、あとからいくらでも挽回するチャンスがあるということも忘れちゃいけない。

-ときには難しい決断もあるかもしれません。

水嶋氏)よく選択肢が2つあったら「難しい方を選べ」という話があるじゃないですか。でも、僕は必ずしもそうは思いません。リスクを高さや難しさで判断するのではなく、「自分自身が笑顔になれそうな選択肢を選ぶ」ことを大切にしています。まだまだ迷うことは多いんですけどね(笑)

外部の人間だからこそ言えることを
伝えるのが自分の責任


-CLOの立場からみて、今後じげんがやらなければいけないことはどういったことでしょうか?
水嶋氏)今回はオフィス移転といういわば会社の「リアル」な側面について、プロデュースを依頼していただきました。またオフィスだけでなく、新しい和のテイストを取り入れたCI※を作ったことで、デザイン面のシフトチェンジもそこを旗印にして調和していけるのではと考えています。その意味ではコーポレートコンテンツの中でもより「バーチャル」な側面でお役に立てればうれしいですし、よりビジネス側に踏み込んで、具体的なサービスの中でもCLOとして力を発揮する機会があれば挑戦してみたい思いもあります。

※CI:コーポレートアイデンティティ(Corporate Identity)の略。企業の個性・特徴を明確に提示し、イメージの統一を図るための戦略のこと。

-CLOとして、水嶋さんの今後の活動については?
水嶋氏)数値化できないクリエイティブな領域の価値判断については、ジャッジをすることが難しいと思います。ロジックで説明できないこともあり、僕も上手く伝えられないことがあります。ただ、僕のような外部の人間だからこそ言いにくいことが言える部分もあると思うので、少しでもお役に立てるのなら、CLOとしてそれを伝える責任があるとも感じています。

今、自分の会社(3rd i connections)ではWebサイトを起ち上げて、ライフスタイルにまつわることを常に発信し続けています。生活を豊かにするという目的は共通しているので、何かコラボのようなかたちでコンテンツをつくって、同じ道を走っているところを示すのも、より多くの人に届くひとつの方法かもしれません。

CLOは一種のアドバイザリー契約ですが、関わってくる領域が物凄く広いと思うし、もっとじげんさんの場でもアウトプットしていきたいとも思っています。関わり方がスポット的であっても、皆さんの日々のワークライフバランスが充実できるように取り組んでいきたいと思います。

文:田中 雅大(ペロンパワークス)

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いかがでしたでしょうか?
「ミノリノ倶楽部」でも近日中に連載第一弾が公開予定ですのでどうぞお楽しみに。

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